症例02

疾患名・解説
症 例
70歳代・男性 乾性咳嗽

Step3

その後解説を見て、再度画像診断を検討して下さい

診断:特発性肺線維症
(Idiopatic Pulmonary Fibrosis/Usual Interstitial Pneumonia (IPF/UIP))


画像所見の解説

胸部X線写真

ほぼ正常と思われる。

CT像

両側下肺野胸膜直下優位に非区域性かつ不均等に広がる、網状影、線状影、すりガラス影を認める。1個の小葉に相当する1-2cm程度の領域に正常を含む4つ以上の所見が混在する像(A)は、本症に特有な空間的時間的多彩さに対応する。
胸膜面の不整、気管支血管の不整な肥厚も見られる。

CT像

本症の解説

病理組織像

左肺S5、8より胸腔鏡下肺生検が施行され、usual interstitial pneumonia(UIP)に合致する所見が得られた。

病理組織像

全般

IPF/UIPは原因不明の間質性肺炎の中で最も頻度が高いものである。病理学的には空間的、時間的多彩さ、小葉辺縁分布を特徴とするが、画像診断ではそれらは無視され、蜂巣肺のみが重視されてきた。
小葉辺縁分布は西村、伊藤らにより胸膜面の不整、小葉間隔壁及び気管支・血管の不整な肥厚像(1)に相当すると報告されている。空間的、時間的多彩さに相当する画像所見としては、
1.1つの2次小葉に相当する1-2cmの領域に正常を含めた4つ以上の所見が混在すること、
2.著明な左右差が見られることが挙げられている(2)。

尚2011年に上市されたATS-ERS-JRS-ALATのIPFガイドラインではCTで下肺野末梢優位の網状影が見られるが、蜂巣肺が無い場合にはpossible UIPとして診断には外科的生検が必要であるとされた(3)。

参考文献:文献へのリンク付

2015-04-01
本症例は「症例画像データベース」に登録されました。